2006年11月アーカイブ

小室直樹の中国原論
【私の評価】★★★☆☆78点


●私は中国で暮らしたことがないので、
 この本を評価する立場にないのかもしれませんが、

 この本に書かれた中国は、私の関係したカザフスタンに
 よく似ているという印象を持ちました。


●まず、人脈を大切にするというところ。

 カザフスタンでは親族が権力のある地位にあると、
 仕事が非常に進みやすいようです。

 中国も同じようですが、逆に言うと、人脈がないと
 なかなか仕事が進まないということになります。

 
 ・人間関係の深さに応じて、相手はこちらの要求をきいてくれる
  ようになっていく。深い人間関係には大きな要求。浅い人間関係には
  小さな要求。人間関係がなければ、要求は少しも通らない。(p74)


●そして、会計の知識が乏しいというところ。

 カザフスタンも中国も元は共産国家ですから、複式簿記の考え方は
 希薄なはずです。

 たとえば、減価償却という概念はありませんから、
 古い設備は、古いまま。

 カザフスタンでは、新しい設備に更新する資金を内部留保するような考え方を
 している人はかなり少ないという印象でした。(中国ではどうなのでしょう?)


 ・いまの中国には、経済援助よりも経済学援助が必要なのである。・・・
  中国にとって大切な経済学の道具の一つが複式簿記と言える。(p345)


●最後に、契約は守られない傾向があります。

 カザフスタンでは、契約書を読まずに、
 自信満々に交渉する人が多かったように記憶しています。

 中国でも、契約は簡単に変更可能だと考えているようですね。


 ・中国では、契約は交渉の始まりである。「これから一緒に仕事をしましょう。
  そのための交渉を本気になってやりましょう」。そのための意思表示なのである。
  ・・・中国人は「契約が結ばれた直後ですら変更が可能だと思っている」
  という資本主義の住人にとっては驚倒すべき命題も、まかりとおる。(p352)


●日本の常識は世界の非常識ということもありますので、
 海外で仕事をする場合には、
 その土地の文化を学んでおきたいものです。

 中国に関係する仕事をされている方にお勧めします。
 ★3つとしました。


■この本で私が共感したところは次のとおりです。


 ・こんなとき、アメリカならどうする
  科学者を集めて学問的に研究する。
  第二次世界大戦のとき、アメリカは戦争に勝つために、
  あらゆる分野の学者を集めて研究させた。
  このとき日本はどうしていた。(p4)


 ・これらの本から、「中国人とのつきあい方」や「中国的交際術」に
  ついての情報を得るのはよい。・・・とくに大切なことは、中国人と
  つきあう場合のタブーを知ることである。しかし、・・・「こうすれば
  必ず中国人の信頼が得られる」という確実な方法がない(p135)


 ・アメリカでは政府と企業の争いは裁判所が決定する。日本では、
  そういった争いは殆ど裁判所には持ち込まれない。行政指導なんて
  法術の発想なのだ。しかし、その本家は中国だ。だから、
  中国に進出した日本企業はどんどんやられてしまう。(p209)


 ・法は王(政治権力)のためにある。したがって役人(権力者)は、
  これをどう解釈してもよろしい。この考え方が根底にある。だから、
  表面上は欧米資本主義の法律のように見えたとしても、中国の法律は、
  役人の勝手な解釈を許す。(p248)


▼引用は、この本からです。

小室直樹の中国原論
小室直樹の中国原論
posted with amazlet at 09.06.08
小室 直樹
徳間書店
売り上げランキング: 21140
おすすめ度の平均: 5.0
5 小室さんの中国理解を基本に
5 世界は日本ほど甘くはない!
5 最良の指南書
5 中国理解の最良のテキスト
5 該博な知識、読みやすい内容

【私の評価】★★★☆☆78点


■著者紹介・・・小室 直樹

 1932年生まれ。大学卒業後、フルブライト留学生となり渡米。
 マサチューセッツ工科大学、ミシガン大学、ハーバード大学で、
 経済学、心理学、社会学、統計学を学ぶ。その後、東京大学
 大学院法学政治学研究科修了、法学博士。
 社会、政治、経済について評論家として活躍。著書多数。


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夢をかなえる勉強法
【私の評価】★★★★★ (92点)


●「伊藤メソッド」とは何か・・・・と、
 興味を持って読み始めましたが、ホンモノでした。

 技術的な勉強法は当たり前ですが、
 「なぜ、勉強するのか?」
 ということまで切り込んでいるところが素晴らしいと思いました。


●スランプというのは、今やっていることに
 人生に対する意味を見出せなくなることです。

 著者はスランプになると高いところに登り、
 より広い視野で考えられるようにしたと言います。


 ・受験勉強中、スランプに陥ったとき、私はときどき東京タワー
  のような高いところに上った。・・・スランプというのは、
  自分の周囲に世界の広がりが意識できない状態を言う。(p143)


●技術面では、最初に合格体験記を書かせることが、
 圧巻でしょう。
 潜在意識にイメージさせる効果的な方法です。


 ・私の塾では授業開始の初日に合格体験記を書いてもらっている。
  (p29)


●声に出す、すぐに復習する、量を積み重ねるなど勉強の基本も
 押さえていますので、
 まずできるところから、自分の勉強に反映させていきたいものです。


 ・「量」を積み重ねると、問題の「型」が見えてくる(p172)


●受験生には必読でしょう。そして、本当は社会人にこそ
 読んでいただきたい一冊です。

 なぜならば、人生の目標を見つけるという勉強が
 まだ残っているからです。


 ・「大変失礼ですが、あなたの人生の目標は何でしょう?
  それはなぜですか?そのために何をしていらっしゃいますか?」
  この三つに真正面からビシッと答えられるのはカッコいい人だ。(p187)


●勉強法を超越して、目標に到達する方法にまで高めた
 伊藤メソッドは本物です。★5つとしました。


■この本で私が共感したところは次のとおりです。


 ・マニュアルはそれをつくる過程に意味があるのだ。
  結果だけをただ暗記しても、自分の頭は鍛えられないし、
  身についた知識にはならない。(p40)


 ・過去問は可能な限りやっておいたほうがいい。過去問を見ずして、
  どうして自分に求められているものを知ることができよう。(p75)


 ・スランプに陥ったときほど、合格に近い。(p112)


 ・不安要因はすべて紙に書き出してみる(p115)


 ・「元気ノート」とは自分が元気なときに、
  それを見れば元気になるようなことを書きためておくノートだ。
  (p119)


▼引用は、この本からです。

夢をかなえる勉強法
夢をかなえる勉強法
posted with amazlet at 08.11.24
伊藤 真
サンマーク出版
売り上げランキング: 8654
おすすめ度の平均: 4.0
4 なぜか売れた一冊。
4 具体的
5 行動の指針となる本
4 勉強法?
5 精神安定剤ですね

【私の評価】★★★★★(92点)


■著者紹介・・・伊藤 真

 1958年生まれ。伊藤塾塾長。
 東京大学在学中に司法試験合格。
 1995年「伊藤真の司法試験塾(現伊藤塾)」を開設。
 「伊藤メソッド」と呼ばれる勉強法で、
 司法試験短期合格者で全国トップクラスの実績を残している。


■関連書評■
a. 「できる人の勉強法」安河内 哲也
【私の評価】★★★★★

b. 「大人のスピード勉強法」中谷 彰宏
【私の評価】★★★☆☆

c. 「レバレッジ・リーディング」本田 直之
http://1book-day.com/blog/2007/06/22/
【私の評価】★★★☆☆


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「勝負強さ」を鍛える本
ジョン・C. マクスウェル John C. Maxwell 齋藤 孝
三笠書房
売り上げランキング: 106387
おすすめ度の平均: 4.0
5 恐怖心の克服に
3 タイトルと内容が合っていないのでは?
4 「思考をリセット!!」
【私の評価】★★★☆☆78点


■著者紹介・・・ジョン・マックスウェル

 リーダーシップ論の権威。企業や組織のリーダー育成、
 ビジネスマンの能力開発を手がける「インジョイ・グループ」の創設者。
 講演会、セミナーを各地で開催している。


●成功にはいくつかの壁があると思います。

 それは、目的を持つ壁、行動する壁、そして継続する壁です。

 ・成功とは、1 自分の人生の目的を知り、2 潜在能力を最大限に
  発揮するために成長し、3 人のためになるような種をまくこと(p41)


●この本では、行動する壁、そして継続する壁を
 突破する方法について教えてくれます。

 ・マックスウェルも「いつもと同じことしかしない人は、
  いつも同じものしか手に入らない」と書いている(齋藤孝)(p17)


●成功の反対は失敗ですが、
 多くの人が失敗により挫折しています。

 つまり、失敗を乗り越えていくことが、
 成功の秘訣ともいえるわけです。

 ・チュレーン大学経営学教授リサ・アモスによると、
  起業家は事業を軌道に乗せるまでに、平均して3.8回ほど
  失敗するらしい。(p42)


ナポレオン・ヒルは「逆境には必ず、それよりも大きな報酬の
 種が隠されている」といいましたが、

 そうした人生の事実を知っておくことが、
 逆境を乗り越えるために必要なのです。


●そうしたことは、小さな成功体験を積み重ねることで、
 獲得できるのですが、小さな失敗体験ばかり積み重ねている人も
 いるでしょう。

 そうであれば、意識的に小さな成功体験を積み重ねるように
 意識して、自分の目指す人の真似をし、
 小さな何かにチャレンジしていく必要があります。

 ・作家のワシントン・アーヴィングはこんな言葉を残している。
  「賢人は目的を持ち、凡人は願望を持つ。
   小人は不運を嘆き、偉人は不運に発奮する」(p46)


●何もしなくても時間は過ぎていきますが、
 どうせなら何か自分の足跡を残してみたい。
 そう思わせてくれる一冊です。★3つとしました。


■この本で私が共感したところは次のとおりです。


 ・スポーツの世界では二万回練習を積むと、一つの技を習得できると
  言われているが、人生やビジネスにおいても同じである。(齋藤孝)(p12)


 ・ある美術学校でのエピソードである。・・・教師はクラスを二つに
  分けた。そして、アトリエの左半分の生徒は作品の量によって採点し、
  右半分の生徒は作品の質によって採点すると告げた。・・・
  優秀な作品は、すべて量グループから生まれたのだ。(p131)


 ・精神科医のカール・メニンガーは「神経衰弱になりそうだと
  感じている人に、どんなアドバイスをしますか」と尋ねられた・・・
  驚いたことにメニンガーは「自分の家に鍵をかけて外に出て、
  助けを必要としている人を探しなさい。そして、その人を助けなさい」と
  答えたのだった。(p120)


▼引用は、この本からです。
「「勝負強さ」を鍛える本」ジョン・マックスウェル、三笠書房(2006/7)¥1,470
【私の評価】★★★☆☆78点


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トヨタ式ならこう解決する!―思考から仕事を変えるケースブック

【私の評価】★★★★★(92点)


●多くの会社でトヨタ生産方式を取り入れようとしていますが、
 実際にやってみると、うまくいかない会社が多いようです。

 この本は、実際のケースを紹介しながら、
 実際の現場で起こる問題について答えてくれます。


 ・1 部下に考えることをすべて任せる「丸投げ」
  2 こまかく指示を出す「教育ママ」
  これが管理職の二大タブーといえる。(p15)


●よくあるケースは、リーダーや推進グループが
 生産改革を推進していくものの、
 現場に根付かないというものでしょう。

 リーダーが細かく指示を出して、やらせるのではなく、
 現場の人が自分で考え、改善できるまで、
 根気よく続けていく必要があります。


 ・改革の推進にあたり、ある程度の権限が必要なことは
  否定しない。だが、権限が強ければいいかというと、 
  それは違う。自分でやってみせ、人を説得し、理解させる。
  そして、実際にやってもらい、知恵を出してもらい、
  その結果を評価する。このプロセスこそがトヨタ式なのだ。
  (p34)


●「根気よく」ということは、つまり、
 改善が社内の文化になるまで、続けるということです。

 自らも率先して現場に入り、現場の人の理解を得つつ、
 自ら改善していく雰囲気造りが必要となるのです。


 ・「たとえばあなたの子供に『今日から毎日五時間勉強
  しなさい』と言えば、お子さんは勉強しますか」・・・
  『・・・大のおとなが、いくら会社の上司に『改善しろ』
  と言われても、そうそうできるものじゃありません。・・・
  率先して現場に入り、改善活動に取り組まないとダメですよ(p150)


●改善には、順番があるといいます。

 まず、成果の出やすい、お客様に近いところから、
 小さなモデルでやってみるということです。


 ・一気に変えたい、早く変えたいという気持ちはわかりますが、
  こういう時は、お客様に近いところから改善を始めるのが
  一番です。(N社トップ)(p131)


トヨタ式とは、継続的改善が業務の一部に組み込まれた、
 組織文化のように感じました。

 トヨタの数十年の取り組みにより根ざした文化は、すぐには、
 真似できないでしょうが、すこしでも取り込んで生きたいもの
 です。


 ・トヨタに在籍していた当時、現場に出ず、事務所にこもって事務を
  していると、よく上司から、こう言われたものだ。
  「現場は家に持って変えれないぞ」(p222)


トヨタ生産方式に取り組もうとしたときに起こる問題が、
 分かりやすく解説されていましたので、★5つとします。


■この本で私が共感したところは次のとおりです。


 ・たとえば作業改善によって作業のやり方、動き方を変えたとする。
  動きに慣れるまでに一週間や10日はかかる。その間、場合に
  よっては前のやり方よりも能率が落ちることもある。これは、
  微調整をしながら我慢して見守るしかない。そして、変えた結果
  がどうだったかを検証する。(p154)


 ・X社・・・座学と現場実習を組み合わせて教育する。
  「日々損益計算」「日々収支」を出して、徹底した原価意識を
  植えつける。目的は、従来の「管理監督者」でなく、
  「ライン経営者」としての自覚を持たせることだった。(p37)


 ・「多忙だ」「人手が足りない」と、みずからライン入りする。・・・
  これではライン長ではなく、ほかの作業者と変わらない・・・
  求められるのは、「どうすれば自分がラインに入らなくていいか」
  「どうすれば入る時間を短くすることができるか」を考え、
  改善することだ。(p39)


 ・北海道旭川の旭川動物園の改革も、スタートのきっかけは、
  飼育係が知恵を出し合って描いた11枚のイラストだったという。
  そこに描かれた「こんな動物園を作ってみたい」という思いが
  形になるにつれ、旭川動物園はたくさんの人を呼ぶことができる
  ようになったという。(p97)


 ・トヨタ式では、「前工程は神様、後工程はお客様」という。
  ・・・工場で働くすべての人が「後工程に対して何ができるか、
  どんなサービスが提供できるか」を考えながら仕事をすること
  である。(p107)


 ・あるラインの改善を終え、大野氏に報告に行くと、
  大野氏は現場に見に来て、いきなりMさんに「そこに円を描け」
  と命じた。・・・「その中に立って、ラインを見ていろ」と言う。
  ・・・「改善をやったというが、よく見てみろ。お前がやった
  改善のせいで、みんながあんなにやりにくそうにしている。
  わかったなら、すぐに直せ」(p110)


 ・「規則が間違っている。間違った規則は変えなくてはならない」
  これは豊田英二氏の言葉だ。何ごとも「規則だから」「決まったこと
  だから」と鵜呑みにするようでは、進歩もなければ問題解決もない。
  (p168)


 ・「景気のいい時に合理化を」がトヨタ式の原則だ。景気が悪くなり、
  モノが売れなくなってからやる合理化には限界があり、どこかに無理がくる。
  とはいえ、景気のいい時の合理化には、変化を好まない人たちの抵抗があり、
  実行には苦労が伴う。(p196)


▼引用は、この本からです。

トヨタ式ならこう解決する!―思考から仕事を変えるケースブック
若松 義人
東洋経済新報社
売り上げランキング: 225265
おすすめ度の平均: 4.0
3 トヨタ式導入における気付き
4 部下を持ったり、問題解決をする必要がある人にはお勧め
5 失敗を恐れず挑戦しよう

【私の評価】★★★★★(92点)


■著者紹介・・・若松 義人

 1937年生まれ。 トヨタ自動車工業に入社後、
 生産、原価、購買の各部門で大野耐一氏のもと
 「トヨタ生産方式」の実践、改善、普及に努める。
 現在、カルマン株式会社代表取締役社長。


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緒方貞子という生き方
黒田 龍彦
ベストセラーズ
売り上げランキング: 186614
おすすめ度の平均: 2.0
2 単調な構成が最後まで続く本です
1 単なる感想文
1 自分の女性観を反映させたに過ぎない

【私の評価】★★☆☆☆

■著者紹介・・・黒田 龍彦

 1962年生まれ。大学卒業後、出版社を経て、
 ジャーナリストとして国際文化研究を行う。


●緒方貞子さんは、1991年から2000年まで
 国連難民高等弁務官として務めました。

 その期間は、クルド難民、ボスニア、カンボジア、ルワンダと
 多くの紛争があり、難民は増え続けています。

 ・地球上に1500万人といわれる難民を援助するUNHCRは、
  五千人の職員と120ヵ所を超す現地事務所を抱える。・・・
  予算は年間十億ドルにのぼる。(p47)


●そうしたなかで、緒方貞子さんは、
 従来の難民の定義を変えて、自国内のクルド難民への
 援助を決定したり、

 紛争中の地域に入っていって援助を行うなど、
 国連のUNHCRの規則や慣例を変えていきました。

 ・緒方さんはいくつかの規則や慣例に関して要求を聞き入れて
  もらうために座り込みのハンガーストライキを行い、
  組織に対して“ショック療法”を試みた。(p116)


●何より、自分が率先して危険な現場に入ることで、
 関係者に難民救済への情熱と決意を示していたようです。

 組織のトップが現場にいることは、士気も上がりますし、
 トップが見当違いな判断をすることを防げるはずです。

 ・私は現場にいないと気がすまないんです。そうすることで、
  現場感覚を失わないようにもしています。(p89)


●日本ではあまり報道されなかった緒方貞子さんの
 偉大さが垣間見れる一冊です。

 やや単調でしたので★2つとしますが、
 緒方貞子さんについては、もう少し掘り下げて調べてみたいと思います。



■この本で私が共感したところは次のとおりです。


 ・イラクという国はかなり工業化の進んだ国家で、
  水ひとつとっても、浄化設備は整備されている。・・・
  つまり、軍事目標である発電所が破壊されると、
  ・・・工業化された社会が原始時代に戻ってしまった。(p65)


 ・サラエボの人々を救うために、緒方さんはサラエボに空から
  援助物資を届ける決断をした。・・・空輸手段は初めてであり、
  停戦の合意なしの状態の戦闘の真っ只中へ乗り込んでの援助活動は、
  従来のUNHCRの常識では考えられないことだった。(p75)


 ・同じ地球上で、これだけ多くの紛争が起こり、
  たくさんの人が苦しんでいます。そのことに、
  国際社会も無関心ではいけません。(p172)

▼引用は、この本からです。
緒方貞子という生き方」黒田 龍彦、ベストセラーズ(2002/3)¥1,575
【私の評価】★★☆☆☆


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アメーバ経営―ひとりひとりの社員が主役
【私の評価】★★★★☆89点


■著者紹介・・・稲盛 和夫(いなもり かずお)

 1932年生まれ。
 1959年京都セラミックス(現京セラ)を設立。
 1984年に第二電電(現KDDI)を設立。


●稲盛経営の一つの大きな柱といえば、
 アメーバ経営でしょう。

 会社を小さな組織に分割し、それぞれの組織(アメーバ)を
 一つの会社のように取り扱います。

 ・中小企業がどんぶり勘定のままで大きくなれば管理不可能となり
  潰れるとよく言われるが、当時の会社は、すでにその状態に
  近づいていた。(p28)


●社外のみならず、アメーバ同士の取引についても、
 それぞれのアメーバの利益を乗せた価格で取引が行われ、
 それぞれのアメーバが決算を行っています。

 つまり、社外と取引しているアメーバは市況により取引価格を変えるため、
 社内のアメーバ間の取引により、市況がすぐに全社に
 共有されることになるのです。

 ・アメーバ経営では、製品の市場価格がベースとなり、社内販売により
  市場価格が各アメーバに直接伝えられ、その社内販売価格をもとに
  生産活動がおこなわれている。(p135)


●決算といっても、会社の決算とはちがいます。

 労務費は経費に参入せず、その代わり、
 付加価値を労働仕事で割った数字を見るようにしています。

 ・経営というものは、月末に出てくる時間当たり採算表を見て
  おこなうものではない。・・・日々集計をおこない、その結果を
  スピーディーに現場へフィードバックしている。(p150)


●これは、アメーバが、人件費を
 コントロールできないこともありますが、

 時間あたりの付加価値を把握することで、
 労務費単価と比較することで、
 利益が出るか出ないかが把握できるからでしょう。


●しかし、実際にアメーバ経営を進めるなかでは、
 アメーバ間のさまざまな問題が発生しているのも確かです。

 システムに完璧なものはありませんから、
 そうした問題を解決するためにも、会社の理念の共有や、
 部門リーダーの調停が必要なのです。

 ・アメーバ経営を実践していくと、担当している事業を守り、
  また伸ばしていくために、リーダーが優秀な人材を自部門に
  囲い込むようなことが起こる。・・・しかし、それでは適材適所
  の人材配置ができなくなり、会社全体の進歩発展が阻害されてしまう。(p242)


●アメーバ会計を維持するのは、たいへんなことでしょう。

 それでも独自の管理会計を推し進める稲盛さんに、
 ドンブリ勘定に対する危機感を感じました。

 アメーバ会計だけでなく、経営そのものについて示唆に富む
 内容の一冊でしたので、★4つとします。


■この本で私が共感したところは次のとおりです。


 ・金銭により人の心を操るような報酬制度を京セラはとっていない。
  ・・・アメーバがすばらしい実績をあげれば、会社に大きく貢献
  してくれたという理由で、信じ合う仲間たちから賞賛と感謝という
  精神的な栄誉が与えられる。(p84)


 ・技術的優位というのは、このように永遠不変のものではない。
  だから、企業経営を安定させようと思うなら、たとえ技術的に
  さほど優れていなくとも、どこでもやれるような事業を優れた
  事業にすることが大切である。(p92)


 ・外注を増やすことで、自部門の従業員を減らして、「時間当たり」を
  よくすることは可能である。しかし、それでは永続して事業を発展させて
  いくことはできない。・・・製造業であれば自社内で重要な技術を蓄え、
  創意工夫を重ねて付加価値を高めていくべきである。(p234)


▼引用は、この本からです。

アメーバ経営―ひとりひとりの社員が主役
稲盛 和夫
日本経済新聞社
売り上げランキング: 164
おすすめ度の平均: 4.0
4 突き詰めると人材育成が肝
5 盛和塾は何を勉強しているのか
3 稲盛さんの経営理念,実学書を期待してはいけない?

【私の評価】★★★★☆89点


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経営者の教科書―実践しなければならない経営の基本100
江口 克彦
PHP研究所
売り上げランキング: 82978
おすすめ度の平均: 5.0
5 これが経営の本質
【私の評価】★★★★☆88点


■著者紹介・・・江口 克彦(えぐち かつひこ)

 1940年生まれ。大学卒業後、松下電器に入社。
 その後PHP研究所。1976年より経営を任され、
 2004年に代表取締役社長。
 松下幸之助晩年の22年間、つねにその側で仕事をし
 日々の交流のなかで薫陶をうけた。


●PHP研究所の経営関係の本は、地味な本が多いのですが、
 この本もそうした一冊です。

 なぜ地味かというと、当たり前のことを当たり前に行うということが
 経営だからでしょう。
 

 ・松下幸之助の成功の要因は何であったのか。・・・
  ごくごく「当たり前」の要因であった。たとえば、熱意を持つこと、
  努力すること、誠実であること、思いやりの心あること、・・・(p68)

●とはいえ、長年、松下幸之助の側で仕事をした著者の伝える
 松下幸之助の言葉は、至宝の光をはなっています。

 松下幸之助は、感動を与える名人だったのでしょう。

 ・松下幸之助は相手の目をじっと見つめ「今回の仕事、きみはようやった」
  と心の底からほめてくれる。時には家に帰るとまた電話がかかってきて、
  「きみはえらいな」「ようやった、大成功やったな」と、またほめてくれる。
  (p113)


●松下幸之助は、経営とは教えても教えることのできないもの、
 伝えることが非常に難しいものであると言っています。

 この一冊ではとても伝えきれない経営のコツですが、
 この本で少しでも学んでいきたいものです。

 ・松下幸之助は無理を嫌った。「きみ、無理はあかん、
  無理したらあかんよ」と、私はよく教えられたものだ。
  (p44)


●わかる人にはわかる。地味ながら充実した一冊です。
 経営者、経営者を目指す人にお勧めします。★4つとしました。


■この本で私が共感したところは次のとおりです。


 ・長く成功し、社会的にも尊敬を受けている経営者に会うと、
  必ずと断言していいが、その謙虚さに感心させられる。(p24)


 ・部下を感動させることができない経営者は、
  経営者たる資格がない。
  感動を与えることのできない経営者は、
  それだけで経営者失格である。(p35)


 ・松下は絶えず、「正しい仕事をしているか」
  「何が正しいか、よく考えて進めているか」と
  口グセのように言っていた。(p40)


 ・「長」のつく人間の責任は三つある。
  一つ目は自分のグループの仕事をやり遂げる責任、
  二つ目は自分の下にいる人材を育てる責任、
  そして三つめは新しい仕事を創造していく責任である。(p90)


 ・将来から現在を考えるのが経営者の発想、
  現在から将来を考えてはいけない(p154)


▼引用は、この本からです。
経営者の教科書」江口 克彦、PHP研究所(2006/1)¥500
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人生の地図
人生の地図
posted with amazlet on 06.11.20
高橋 歩
A‐Works
売り上げランキング: 1784
おすすめ度の平均: 4.0
4 言葉はいいが、作者自身は浮世離れした印象がある。
5 大切な本
5 友人からのプレゼント
【私の評価】★★★☆☆74点


■著者紹介・・・高橋 歩(たかはし あゆむ)

 1972年生まれ。1992年、映画『カクテル』に憧れ、大学を中退。
 アメリカンバー「ROCKWELL’S」を開店。2年間で4店舗とする。
 1995年、自伝を出すためサンクチュアリ出版を設立。
 1998年、結婚。2年間の新婚旅行で世界を一周する。
 2000年沖縄へ移住。ビーチロックハウスをオープン。
 出版事業の「A-Works」、飲食店を展開する「play earth」、
 自給自足体験キャンプの「アイランドプロジェクト」代表取締役。


●半分写真集、半分名言集のめずらしい一冊です。

 高橋 歩さんのセンスの良さが、名言と写真の中に光っています。

 ・「人生、結局のところ、すべては自分が選んでいる」
  (p109)


●写真は、世界一周したときのものでしょうか?
 いい味を出しているんですよね。


●名言も、人生に関係するものであり、
 写真を見ながら読んでいると、
 自分にもワクワクがあるはずだ・・・なんて思うようになります。

 ・「たいせつなのは、じぶんのしたいことを、
  じぶんで知っていることだよ。」(スナフキン)(p31)
  「ムーミン谷の夏まつり」トーベ・ヤンソン


●読みやすい一冊だと思います。
 普通の名言集ではありません。★3つとしました。


■この本で私が共感したところは次のとおりです。


 ・行動力の伴わない精神論は害である。(p135)


 ・アイデアの良い人は世の中にたくさんいるが、良いと思った
  アイデアを実行する勇気のある人は少ない。(盛田昭夫)(p157)


 ・自分には才能がないから無理だって?
  自分の未熟さを、生まれつきの才能のせいにするなんて、
  両親に失礼な奴だな。(p67)


▼引用は、この本からです。
人生の地図」高橋 歩、A-Works(2003/12)¥1,470
【私の評価】★★★☆☆74点


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「私はいかにして「日本信徒」となったか」呉 善花、PHP研究所

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私はいかにして「日本信徒」となったか (PHP文庫)
【私の評価】★★★☆☆


●私は、仕事の関係で、カザフスタン人、
 韓国人、台湾人、ロシア人と仕事をすることがあります。

 海外の人と仕事をするならば、
 やはりその文化について事前に学ぶ必要があるでしょう。


 ・日本では「親しき仲にも礼儀あり」を重んじるが、
  韓国では逆に「親しき仲には礼儀なし」を重んじる。(p46)


●この本を読むと、韓国から日本に留学した呉 善花さんが、
 最初は日本の良さに気づき、
 そして日本人の冷たさに傷つき、
 そしてより両国の文化の違いを学んだ経緯がわかります。

 そうした誤解や悩みは、やはり文化の違う国であれば、
 しかたがないことではありますが、
 文化の違いを消化するためには時間が必要なようです。


 ・韓国で聞かされていた日本のイメージが好転するのが一年目。
  日本とぶつかり合うのがニ、三年目。
  日本のよさも悪さも、韓国のよさも悪さも、客観的に見えてくるのが
  五年目。(p76)


●たとえば、韓国では、仲良くなると女性同士で手をつなぐ
 ことがあるようですが、日本では普通ではありません。
 (カザフスタンでも腕を組んでいるのをよく見ます!)

 そうしたちょっとした文化の差が、
 相互理解を妨げるのです。


 ・私はずっと不安な気持ちを抱えていた。
  たとえば、韓国では仲のよい友人とは腕を組んだり
  手をつないだりして歩くことが多いものだが、
  私がそうしようとすると、スッと逃げられてしまう。(p44)


●韓国人と仕事をしようという人には、
 両国の文化の差を学ぶのに最適の本だと思います。

 今後も日本と韓国の相互理解が進むことを祈念して、
 ★3つとしました。


■この本で私が共感したところは次のとおりです。


 ・日帝時代を頑迷に反省しない日本人-それは許さないという
  反日意識を強くもっていた私は、どこへ行っても優しく親切な
  日本人、どこへ行っても整然としてきれいな日本の街並みに触れて、
  何か肩透かしをくわされた感じがした。(p16)


 ・韓国では、物をつくる人、物を売る人を一段下に見て蔑視する
  風潮がある。また、つくる人や売る人のほうにも、いい加減な
  ものを平気でつくったり売ったりする傾向が強い。(p36)


 ・一般的な韓国知識人にとっての日本に対する姿勢は、本当は
  反日というよりは、優劣の問題なのである。ようするに
  自民族優位主義(エスノセントリズム)が韓国知識人の支柱
  なのである。(p169)


▼引用は、この本からです。

私はいかにして「日本信徒」となったか (PHP文庫)
呉 善花
PHP研究所
売り上げランキング: 164198
おすすめ度の平均: 4.5
5 ・・「日本信徒」には 引くが・・
5 これはこれで興味深いが・・・
4 筆者の半生を通して語られる日韓文化比較
5 精神的葛藤の上で日本の良さを知る
5 個性と運命がもたらした「日本教」との出会い

【私の評価】★★★☆☆


■著者紹介・・・呉 善花(お そんふぁ)

 1956年生まれ。韓国女子軍隊経験を持つ。
 1883年に来日、大東文化大学英語学専攻。
 東京外国語大学大学院修士課程修了。
 現在、拓殖大学日本文化研究所客員教授。


【関連図書】

「日本人 中国人 韓国人」金文学、白帝社
「日本人を冒険する」呉 善花、PHP研究所
「韓国人につけるクスリ」中岡 龍馬、オークラ出版
「スカートの風」呉 善花(お そんふぁ)角川書店


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なにわ商人1500年の知恵
藤本 義一
講談社
売り上げランキング: 720881
【私の評価】★★★★☆83点


■著者紹介・・・藤本 義一

 1933年生まれ。作家。
 在学中からラジオドラマの脚本を書き、
 1957年「つばくろの歌」で文部大臣賞受賞。
 テレビ番組「11PM」で大阪側司会者を務める。
 1974年、「鬼の詩」で直木賞を受賞。著書多数。


●大阪といえば商人の町です。
 住友、三井、鴻池などの多くの優れた企業が生まれています。

 私のなにわ商人の印象は、お上に頼らない、
 自分の力で這い上がる地力を持った企業という印象があります。


 ・クイダオレ人形・・・発案者は“くいだおれ”の初代社長・・・
  初代社長の口癖というかモットーは、
  - 種牛となるとも牛肉となることなかれ。(p120)


●自分のアイデアで勝負し、勝ち残った企業が多いのでしょう。

 そうした商家には、味のある家訓、名言、モットーが
 残っているのです。


 ・アイデアによる金の運用にしても、前もって小規模ながら
  試みて、十分に成功率を確かめてから出発したのが
  三井八郎右衛門高利ということになる。彼は、江戸で
  新しい商法をはじめる前に、すでに大阪の心斎橋筋で
  現金掛値なしの商売をやっているのである。(p82)


●読んでいて不思議だったのは、
 お金を儲ける方法はあまり書いてないということです。

 儲けるのではなく、お金を減らさない知恵が、
 発達しているように感じました。


 ・儲けるための鉄則はなにか。
  絶対に損をしないことである。(p250)


●なにわ商人の知恵は、お金とどう付き合っていくかということが、
 ポイントです。
 ユダヤの知恵に似ているところがあるように感じました。


 ・金銀こそ世渡りの親なのだ。・・・金、金、金と亡者になれと
  いっているのではない。むしろ、金があれば心が豊かになって、
  この夢まぼろしの世の中を楽しく渡っていけるといっている
  のである。(p203)


●なにわの歴史、そして知恵と名言が満載の一冊でしたので、
 ★4つとしました。


■この本で私が共感したところは次のとおりです。


 ・いつまでもあると思うな親と金。
  ないと思うな運と災難。
  ・・・これは現在でも古い商家のトイレの男便所に貼ってある。
  (p22)


 ・主(経営者)の目から見て、出世出来ない人間(出世させては
  いけない人間)の見方は、次のようになる。・・・
  一、なにかというと“苦労”とか“苦労した”という言葉を吐く人間。
  ニ、給与面に対して不満を漏らす人間。
  三、すぐに疲労した意味の言葉を吐く人間
  四、愚痴を口にする人間。・・・(p230)


 ・自分史・・・人生に残っているのが、
  “食欲”と“性欲”だというのは悲しいではないか
  と思ってしまう。(p314)


 ・“-人間、終着駅はないと思いますよ。いつも夢を追って生きて
  いたいなら・・・・“(手塚治虫)(p327)


 ・人間、死ぬまで勉強だっせ。勉強を一日でも怠ってはいけまへんで。
  そやけど、如何にも勉強しているというのが、身内にでも、他人
  の目にも見えたら、それは嘘だす。誰にもわからんところで
  一人で勉強するのが大切ですのや。(六代目笑福亭松鶴師匠)(p328)


▼引用は、この本からです。
なにわ商人1500年の知恵」藤本 義一、講談社(1994/8)¥740
【私の評価】★★★★☆83点


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項羽と劉邦 (上) (新潮文庫)
司馬 遼太郎
新潮社
売り上げランキング: 6675
【私の評価】★★★☆☆


司馬 遼太郎の本はいつ読んでも面白いのですが、
 この本を手にして失敗したと思いました。

 項羽と劉邦という人物を中心に
 「三国志」の時代を鮮やかに描き出してくれる
 のですが、面白いので止まりません。


●こうした本は、その人物の性格、時代の背景、雰囲気といったものを
 理解しなくては書けないものなのですが、
 そこをリアルに描写していくのが、司馬 遼太郎の筆力なのでしょう。


 ・(項梁というのは、策の多いひとだな)
  召平は、おもった。策の多いのは読書をしすぎたせいかもしれない。
  その点は、自分に似ている。(p273)


●私が、司馬 遼太郎の本が好きなのは、
 歴史小説を書きながら、ときおり、人間というものの性質、
 本質といったものを書いてくれるからです。

 実は、そうした人間の性質を書きたくて司馬さんは
 小説を書かれていたのかもしれません。


 ・権力が人々の恐怖を食い物ににして成長してゆくとき、
  生起(おこ)る事がらというのは、みな似たような、
  いわば信じがたいほどのお伽噺ふうであることが多い。(p448)


●歴史を学び、人間というものを学ぶことのできる一冊です。


 ・幕僚や武将たちは、劉邦の無邪気すぎるほどの平凡さを見て、
  自分たちが労をおしむことなく、かつは智恵をふりしぼってでも
  この頭目を補助しなければどうにもならないと思うようになっていたし、
  事実、劉邦陣営はそういう気勢いこみが充満していた。(p348)


●一日一冊読むには厳しい本ですが、
 ゆっくり時間があるときには最適の一冊でしょう。★3つとしました。


■この本で私が共感したところは次のとおりです。


 ・陳嬰が、母親に相談すると、「王になるなど、決して承知するでないぞ」
  と、彼女はいった。王とは体裁はいいが、実質は流民の親分で
  傘下の流民をたえず食わせつづけるか、せめてその期待を抱かせつづける
  機能をもつ存在であり、その機能をうしなえばほろびるか殺されるという
  ことを、母親はよく知っていた。(p253)


 ・秦の法律では、いったん徴発されてしまった兵や土工が所定の
  期日までに目的地に着かない場合、全員が死刑ということに
  なっている。(p45)


 ・暦世、この大陸にあっては兵士と盗賊の区別がつきがたく、
  戦って買っては掠奪し、掠奪を期待することで士気もあがる
  という習性があったが、蕭何は極端にこれをきらった。(p350)


▼引用は、この本からです。

項羽と劉邦 (上) (新潮文庫)
司馬 遼太郎
新潮社
売り上げランキング: 6675
おすすめ度の平均: 5.0
5 中華思想を内包する、一大叙事詩
5 項羽=日本的、劉邦=中国的?
4 鬼神、項羽
5 こんな男が漢の高祖 嘘でしょう
4 劉邦について、(おもしろいおやじさんだ)項羽。

【私の評価】★★★☆☆


■著者紹介・・・司馬 遼太郎(しば りょうたろう)

 1923年生まれ。
 学徒出陣で陸軍に入り、満州へ行き、終戦時は本土の戦車連隊所属。
 復員後、朝日新聞社を経て、産業経済新聞社入社。1961年退社。
 1960年、「梟の城」で直木賞受賞。
 1966年、「竜馬がゆく」「国盗り物語」で菊池寛賞受賞。
 多数の作品を残す。1996年永眠


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お金をたくさん稼ぐには。―「お金持ち」になれる人の考え方 (王様文庫)

【私の評価】★★★★☆88点


■著者紹介・・・日下 公人(くさか きみんど)

 1930年生まれ。大学卒業後、長期信用銀行入行。
 取締役を経て、現在、ソフト化経済センター理事長、
 多摩大学大学院教授、東京財団会長。著書多数。


●お金とは不思議なもので、ないと非常に困りますが、
 あってもそれなりに困るもののようです。

 経済発展とともにお金を持つようなった日本人には、
 お金について学ぶ必要があるのかもしれません。


 ・「日本人はお金持ちとよくいわれるが、ウチにはお金がなくて
  自分は貧乏だ。毎月、思うように貯金ができなくて将来が不安だ」
  と反論する人がいるかもしれないが・・・世界の国のほとんどは
  貯金どころか明日食べるものを買うために、必死で働いているのだ。
  (p230)


●まず、お金がない場合ですが、
 お金を稼ぐのは簡単で、役立つ人間となること、
 つまり、人にお金を稼がせることができれば、
 その分け前をもらうことができます。

 ・カーネギーには、お金儲けに関するさまざまなエピソードが残されている。
  ・・・カーネギー少年はその写真屋のひとつを訪ね、こういった。
  「私を倍の時給で雇いなさい。その代わり一ヶ月でこの店の売り上げを
  倍にしてみせます」(p70)


●また、お金を有効に使う方法としては、
 普通の日は質素に生活をして、
 誕生日、旅行など行事があるときには、奮発してお金を使うという
 のもひとつの方法のようです。


 ・人間が発明した知恵は、「平日はコスト・パフォーマンス重視。
  休みは予算を決めたら、あとはコストを考えない」である。
  つまりハレとケ。・・・その変化を楽しむことが心と人生を
  豊かにするのである。(p48)


●次にお金がある場合ですが、お金を持つということは、
 お金の使い道を決定するという責任を負っていることになります。

 なぜなら、お金の使い道によって自分の幸福、不幸も決定するし、
 その国の経済も左右されてしまうからです。


 ・志があって、お金がほしいというのであれば、その人はホンモノである。
  志がないのに漠然とお金が欲しいと思っている人は、ニセモノである。(p61)


●有効な使い道があってこそお金が生きるわけで、
 そうした人にお金が集まっていくのであり、
 それがお金を持つお金持ち、銀行の役割と言えるのでしょう。


●大きな視点で、お金について考えてみるきっかけとなる良書だと
 思います。星4つとしました。


■この本で私が共感したところは次のとおりです。


 ・お金持ちには心配の種がつきない。
  お金がないことは、ある意味で幸せなこと。(p84)


 ・お金そのものが自然に人を幸せにするわけではない。
  どう使うかによって「幸せなお金」になったり
  「不幸なお金」になったりする。(p151)


 ・ロシアや中国がやたらにお金を貸せというのは、
  返す気がないからだ。・・・日本人はそれを知らずに
  貸してしまい、後でカッとなる。戦争はもともと、
  こうした海外権益を守るというところからはじまっている。(p210)


▼引用は、この本からです。

【私の評価】★★★★☆88点


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あなたから買いたい―驚くほど、「お店の売上」がアップする「達人接客マニュアル92ケ条」
【私の評価】★★★★★ (91点)


●接客を学ぶための決定版ともいえる一冊です。

 そのポイントは、「達人に学ぶ」ということです。


 ・<困っているから商売上手な、この人のマネをしてください。>と言った。
  困っていた人達は、不思議と商売上手な人になった。(p5)


●「達人に学べ」というだけあって、
 内容のほとんどは達人のコトバであふれています。

 達人のコトバは、抽象的なのですが、
 心に届くんですね。


 ・ニコニコ笑ってゴキゲンと一緒に分ければ良いの・・・
  あなたは元気を配るの。元気を配るから気配りっていうのよ・・・」
  (p156)


●やはり接客の要諦は、お客様が喜ぶこと、驚くこと、
 そして感動することを贈り出せるかということでしょう。

 そして、それを当たり前に、すべての従業員が
 継続して実行できる文化が必要となります。


 ・フルネームを覚えるには、どうしたら良いのか?
  前回、お話をした内容を覚えておくにはどうしたら良いのか?
  前回、何をお買い上げになったかを覚えておくには?」
  達人達は、お客様とのやりとりをいかに覚えるかに懸命になっている。
  (p63)


●著者の体験をリアルに再現することで、著者の学びの場を、
 私たちも経験することができる一冊となっています。

 これほど読みやすい本もないでしょう。

 接客業の人だけでなく、すべての人に読んでいただき、
 ニコニコする人が増えるといいな~と感じました。★5つとします。


■この本で私が共感したところは次のとおりです。


 ・ディスにーランドでは「相手がよろこぶことをする」とは言わず、
  「妖精の粉をかける」と言うのだそうだ。(p37)


 ・お客さんって助けてくれそうもない人には絶対に
  苦情なんか言わないんだよ。絶対に言わないんだから・・・
  だからね苦情を言われるようになったら一人前なの。」(p52)


 ・責任者の気持ちは、瞬間でお店全体に伝染する(p143)


▼引用は、この本からです。

あなたから買いたい―驚くほど、「お店の売上」がアップする「達人接客マニュアル92ケ条」
加納 光
日報出版
売り上げランキング: 208144
おすすめ度の平均: 5.0
5 何度読んでも良い本です♪
5 実益のある本
5 販売業の全ての人に
5 「観る」ことの大切さ
4 お店の売上げがアップの感想

【私の評価】★★★★★ (91点)


■著者紹介・・・加納 光

 1958年生まれ。某百貨店に勤務ののち1998年に独立。
 企業の販売戦略を支援する「コンセプトワーク」を設立。
 2001年より「商売道、伊吹流」の師範として活躍。


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「仕事を面白くしたい」ときに読む本―みんながぶつかる
【私の評価】★★★★☆81点


■著者紹介・・・夏川 賀央

 1968年生まれ。大手出版社を数社経て独立。
 著者エージエント:アップルシード・エージェンシーを経営しながら、
 作家としても活躍。


●普通の人がよくぶつかる「不満の壁」「平凡の壁」「時間の壁」
 などの乗り越え方を教えてくれる一冊です。


●著者は、著者エージェントをされているということで、
 多量の本を読まれているためか、

 その解決方法は、ほとんどが他の本からトピックを引用して
 解説されています。


●別の視点から見ると、
 本を読むだけで、ここまで学べるんだよ!ということが
 わかる好著だと思います。

 著者の講演を聞いているような感覚で
 気軽に深い話を読める一冊でしたので★4つとします。


■この本で私が共感したところは次のとおりです。


 ・こんなことをしてみたい!
  そう思うことを10個、書き上げてみてください。
  そのうちあなたは、いくつの望みを実現できると思いますか?(p8)


 ・若手の社員が研修にくるときなど、必死になって名簿を見て
  名前と顔を一致させる努力をしていたのが、経営の神様と
  呼ばれていた松下幸之助さんです。(p120)


▼引用は、この本からです。

「仕事を面白くしたい」ときに読む本―みんながぶつかる
夏川 賀央
PHP研究所
売り上げランキング: 4042
おすすめ度の平均: 4.5
5 この本で、"自分の壁"を突破しよう!
4 センスのある本だよね

【私の評価】★★★★☆81点

訪問しないで3倍売れる!―トップ1%営業マンの「がんばらない」戦略
八木 猛
WAVE出版
売り上げランキング: 25534
おすすめ度の平均: 3.0
3 上級者向き
【私の評価】★★★★☆85点


■著者紹介・・・八木 猛

 1954年生まれ。1974年に人工腎臓装置などのセールスエンジニア。
 その後、AIU保険会社を経て1984年ニューヨーク保険センターを開設。
 2004年株式会社リプライを設立。
 2006年営業支援ツール製作と営業代行を行う。


●「訪問しないで」という書名になっていますが、
 実際は、いろいろ実験してみて、最適な訪問方法と
 セールスレターで3倍売れるというのが本書の方法です。

 ・1回の訪問で顧客を落とすことを考えない。
  初回の飛び込み目的を、社名と場所、社長名と電話番号を記録することし、
  その会社の雰囲気が、自分に合う会社かどうかを見るだけにする。
  1日の訪問件数を30件と決めて、これまでの軒並みエンドレス訪問は
  しない。(p15)


●受注するまで何回も訪問するという会社もあるようですが、
 この本では、実験の結果から、気に入った見込み客だけを
 3回訪問するのが最適であると結論付けています。

 売る商品により変わるかもしれませんが、
 訪問件数、再訪問の件数を実験して最適な回数を決めるという
 方法論は使えそうです。

 ・売ろうとは思わず、訪問件数だけを決め、あとは淡々と訪問を
  繰り返します。そして、あなたが気に入った先があれば、また
  来ていいか?とたずね、再訪問の了解を取り、最低3回訪問します。
  (p22)


●また、顧客とのコミュニケーションでは、
 顧客に考えさせる質問をして、あとは沈黙という
 手法を紹介しています。

 これで、しつこいセールスマンという印象は
 なくなるでしょう。

 ・話を引き出す言葉と沈黙はセットで使え・・・
  「○○は、○○で、○○だと思うのですが、いかがお思いですか?」
  (p31)


●さらに、価格だけで決める顧客や、
 自分の肌に合わない顧客は切ることを勧めています。

 価格で売るのではなく、自分を売るという戦略ですね♪

 ・「××さん、比較するだけであれば、見積書は重要情報なので、
  お出しいたしませんがよろしいですか?」・・・価格だけで
  取引を決めるようなお客さんは、相手にしないことです。(p62)


●著者はこの方法で、1500万円を達成するのは十分可能であると
 しています。

 営業マンにとっては、方法論、決まり文句など
 参考となるものが満載されていると思います。★4つとしました。


■この本で私が共感したところは次のとおりです。


 ・見込み薄な感じのBに対しては、次のように言います。
  「ありがとうございます。この一帯を巡回しています。
  またお寄りしてよいですか?」(p18)


 ・名刺交換後に、たとえば次のように話します。
  「私は、山本勘助の風林火山が大好きで座右の銘にしていますが、
  ○○さんはここまで事業を大きくしてきた過程で、いろんな困難に
  出会ったことと思います。それを乗り越えてきた○○さんの座右の銘
  を、ぜひお聞かせ願えませんか」(p168)


 ・ある分野で一流人と呼ばれる人たちが一流でいるための
  努力は大変なものです。・・・では、彼らはなぜ努力し続ける
  のでしょうか。それはやりたいからやっているのです。(p200)


▼引用は、この本からです。
訪問しないで3倍売れる」八木 猛、WAVE出版(2006/5)¥1,470
【私の評価】★★★★☆85点


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ザ・ファシリテーター
【私の評価】★★★★★(90点)


●会社には必ず会議がありますので、
 会社で働く人は、会議のプロであるといえます。

 しかし、会議がうまくいっていない会社が多い・・・
 これも事実でしょう。


●この本では、営業部門長の女性が、製品開発センター長に
 抜擢されるというストーリーを通じて、
 会議の進め方や議論の手法などについて学ぶ一冊です。

 こうした会議において人の想像力を引き出す、行動を引き出す
 手法を「ファシリテーション」としているようです。


●通常の手法を列挙したノウハウ本とは違い、
 ストーリーの中で主人公が悩み、苦悩しながら、ファシリテーションの
 技術を使って解決に向かって努力するのを見ることができます。

 そのため、この技術はこう使うんだ!といった発見があり、
 思わず物語りに引き込まれます。

 私はファシリテーションの重要性に気づき、
 ファシリテーション関係の本を4冊発注してしまいました。


●会議のプロである私たちは、これまで会議について
 何も学んでこなかった・・・。そんな現実をつきつけられる一冊です。


 ・日本の受験教育では、入試問題をパターン化してすばやく解く
  練習をしますよね。実は、未知の問題へのアプローチにもパターン
  があります。例えば、『何が事実で、何が推測かを峻別する』
  『要因を網羅してみる』『仮説を立てる』『プロセスを描いてみる』
  ・・・(p124)


●カタカナ言葉が鼻につきますが、
 それ以上に会議運営の力がつく一冊だと思います。
 企業に勤める人には必読の一冊です。
 ★5つとしました。


■この本で私が共感したところは次のとおりです。


 ・言葉だけのコミュニケーションは非常に難しく、危うい。・・・
  そこで重要なことはオーバーコミュニケーションです。
  技術系の方は端的に話をされすぎる傾向があります。(p94)


 ・実は、日本人の価値観やモノの理解の多様性は想像以上に
  大きい、という調査結果を見たことがあります。
  『単一民族』なんて真っ赤なウソですが、そういう集団催眠に
  かかっているような気がします。(p117)


▼引用は、この本からです。

ザ・ファシリテーター
森 時彦
ダイヤモンド社
売り上げランキング: 2966
おすすめ度の平均: 4.5
5 初心者にピッタリ
4 解決策は、当事者のあたまの中にあるはず・・・
5 仮想実例が入門書として最適
4 あの手この手の会議術
5 小説で解るファシリテーション!

【私の評価】★★★★★(90点)


■著者紹介・・・森 時彦(もり ときひこ)

 1952年生まれ。大阪大学、MIT卒業。
 神戸製鋼所、GEに勤務。技術リーダー、マーケティングリーダー、
 日本GE役員を経て、2004年よりテラダイン代表取締役。


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この国のけじめ
この国のけじめ
posted with amazlet on 06.11.08
藤原 正彦
文藝春秋
売り上げランキング: 8313
おすすめ度の平均: 4.5
4 藤原先生ならでは
5 感銘を受けました
4 タイトルがちょっと微妙ですが…
【私の評価】★★☆☆☆68点


■著者紹介・・・藤原 正彦(こむろ まさひこ)

 1943年生まれ。新田次郎、藤原てい夫妻の次男。
 東京大学理学部卒、修士課程修了。
 現在、お茶の水女子大学理学部教授。


●作家の新田次郎の次男である藤原正彦教授のエッセー集です。

 藤原さんは米国でも研究されていましたので、
 日本の良い点、悪い点がよく見えるようです。


 ・戦略なき国家・・・「民主主義は最悪の制度だ。
  いままでのどんなものよりもましというだけだ」と言ったのは
  チャーチル元英国首相だが、近ごろこの言葉が身にしみる。(p92)


●藤原さんの基本的考え方は、
 日本固有の武士道精神の素晴らしさ、
 そして武士道精神が失われつつあるということへの警鐘です。

 欧米化の傾向にある現在の日本に
 危機感を持っておられるのでしょう。


 ・ほとんどの学生はアルバイトをしている。・・・アルバイトで
  多大な時間をつぶし、遊びでまた多大な時間をつぶす。二重の無駄
  である。学生は「社会勉強になる」などと言うが、私は「社会勉強
  など金輪際必要ない。学校を出たら否応なく一生社会勉強だ」
  と答える。(p135)


●学者だから好きなことが言えるということもあるでしょうが、
 正論というのも聞いておく価値があると思います。

 以前から「ゆとり教育」を批判していた
 藤原さんの正論に、★2つとしました。


■この本で私が共感したところは次のとおりです。


 ・2003年4月から翌年3月にかけては25兆円という、対米黒字の
  二倍以上の米国国債を我が国は購入している。(p22)


 ・カナダ人学者がこう指摘した。「ロシア軍は、日本や日本軍に
  関して無知なまま戦い、太平洋艦隊とバルチック艦隊を失い、
  ついにはロマノフ王朝の崩壊につながる・・・(p48)


 ・北満州に残された開拓民二十七万名の運命は、苦難というより悲劇だった。
  野獣の如きソ連兵による虐殺、略奪、強姦は恐るべきものだった。・・・
  父親が泣きながらわが子そして妻を撃ち、最後に自らの命を絶つ、
  というような光景が随所に見られたという。(p182)


▼引用は、この本からです。
この国のけじめ」藤原 雅彦、文藝春秋(2006/4)¥1,250
【私の評価】★★☆☆☆68点


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数学を使わない数学の講義
小室 直樹
ワック出版
売り上げランキング: 154692
おすすめ度の平均: 4.0
4 他の本とダブリあり
2 みんな知らないの?
5 一読の価値あり

【私の評価】★★☆☆☆


■著者紹介・・・小室 直樹(こむろ なおき)

 1932年生まれ。大学卒業後、フルブライト留学生となり渡米。
 経済学、心理学、社会学、統計学を学ぶ。法学博士。


●数学の講義と言いながら、実のところ、
 欧米の合理主義と日本の精神主義の解説に行き着くところが、
 米国で学んだ小室さんならではの一冊でしょう。


●たしかに、欧米の合理主義から見れば、日本の精神主義は
 異常と見えることもわかります。

 超法規的処置などとても合理主義とは相容れないことが
 よくある日本の大岡裁きには、
 外から見ると不思議な国なのかもしれません。


 ・(中国人から)日本人がひじょうに嫌われるのは、日本人が規範を
  持たない民族で、彼らにしてみれば、「何をやるかわからない」という
  薄気味悪さがあるためなのである。(p110)


●とはいえ、合理の先にこそ真理があるというのも一つの考え方です。

 すべてが理論で白と黒に分けるのが合理主義と考えれば、
 そこには善(味方)と悪(敵)しかないわけで、
 「和をもって尊しとなす」という世界からは遠くなっていくのです。


 ・論理の世界というのは行き着くところまで行き着けば
  殺し合いにならざるを得ないのであるから、その意味だけでいえば、
  論理のない国である日本は、平和で幸せな、まことにめでたい国で
  あると言えなくもない。(p184)


●論理という視点から、欧米、中国、日本の合理主義的感覚を
 学べる一冊です。
 小室さんは勉強しているな~と思いながら、★2つとしました。


■この本で私が共感したところは次のとおりです。


 ・アメリカでは公認会計士は厳しければ厳しいほど評判がよく、
  逆に日本の公認会計士は、甘ければ甘いほど評判がいいのは、
  いったいなぜか・・・?・・・
  アメリカでは、株主が公認会計士を雇うのに対して、日本では
  経営者が公認会計士を雇うからである。(p133)


 ・欧米諸国の政治家の場合には、演説の際にジョークを特に重視する。
  うまいジョークをスパッと言えれば、それだけで人気が出てくる。
  だから、政治家は、皆、ジョークを作る専門職の連中から、
  ジョークのコツを習っている。(p236)

▼引用は、この本からです。
数学を使わない数学の講義」小室 直樹、ワック(2005/4)¥1,680
【私の評価】★★☆☆☆


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世界の日本人ジョーク集 (中公新書ラクレ)
【私の評価】★★★☆☆


●私もカザフスタンに1年半ほど滞在していましたが、現地の人からは
 日本人に対して一種の尊敬に似た感情があるように感じました。

 そして、外国人はジョークが好きですから、
 そうしたホンネがジョークからわかることがあるのです。


●本書では、ジョークを紹介しながら、世界の人々が
 日本と日本人をどのように見ているのか、紹介した一冊です。

 
 ・ルーマニア人は自分たちの国に対して『貧しい国』『東欧の小国』っていう
  自虐的なイメージを持っている。『あの豊かで優秀な日本人が、こんな
  ルーマニアなんかに来るはずがない。中国人に違いない』って思うんだよ。
  (p23)


●著者は東欧、中東からヨーロッパの滞在が長く、
 日本から遠い国々では、日本はお金持ち、勤勉、無口、
 高品質、先進的な技術という印象があるようです。


●外国の人はジョークが好きですから、
 ひとつでも覚えておいて、飲み会でのネタに使ってみては
 どうでしょうか。★3つとしました。


■この本で私が共感したところは次のとおりです。


 ・新製品が世に流通するまでには、全部で四つの段階がある。
  まず、アメリカの企業が新製品の開発をする。
  次にロシア人が、「自分たちは同じものを、もうすでに30年前に考え出していた」
  と主張する。
  そして、日本人がアメリカ製以上のクオリティのものを造り、輸出し始める。
  最後に、中国人が日本製のものに似せた偽物を造る。(p46)


 ・国際会議において有能な議長とはどういう者か。
  それはインド人を黙らせ、日本人を喋らせる者である。(p118)


 ・世界最強の軍隊とは?
  アメリカの将軍 ドイツ人の参謀 日本人の兵
  では世界最弱の軍隊とは?
  中国人の将軍 日本人の参謀 イタリア人の兵(p178)


▼引用は、この本からです。

世界の日本人ジョーク集 (中公新書ラクレ)
早坂 隆
中央公論新社
売り上げランキング: 4714
おすすめ度の平均: 4.0
3 知性あってのジョークなればこそ!
1 著者はジョークを理解していない
4 ジョークの中では比較的少ない日本ネタを集めたことを評価
4 期待しすぎないように読むべき本。
5 面白いです。

【私の評価】★★★☆☆


■著者紹介・・・早坂 隆(はやさか たかし)

 1973年生まれ。旅行雑誌の編集を経て、フリーのライターとなる。
 現地に密着したルポから旅行エッセイ、スポーツエッセイなどを手掛ける。
 2001年から2003年ルーマニアに居住。


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成功者に学ぶ時間術 (成美文庫)
【私の評価】★★★☆☆


●時間はすべての人に同じく与えられているのに、
 どうしてこんなにも差があるのでしょうか。

 私は、その差は、時間の使い方の習慣にあると考えます。
 この本は、その差を教えてくれる一冊です。


●時間を増やすためには、まず、ムダを省きましょう。
 ムダを省くとは、目的を持って行動するということです。


 ・トヨタの根本的な考え方は、「必要なものを、必要なときに、
  必要なだけつくる」というもの。(p41)


●次に、すきま時間を活用します。
 常に本を持つ。通勤中に本を読む。トイレで本を読む。・・・
 いろいろやれることはあるはずです。


●そして、決定的なのは、早起きの習慣です。
 朝の一時間は、夜の三時間に匹敵します。


 ・なぜ仕事ができる人は皆「早起き」なのか(p88)


●時間管理の基本をすべて網羅していますので、
 「時間管理がまだまだだな」と考えている人には
 読む価値があると思います。★3つとしました。


■この本で私が共感したところは次のとおりです。


 ・経営者たちが三年も先のことを約束するのは嫌だといって、
  数値目標や達成年限を掲げた計画を示さないとしたら、
  それこそ市場の近視眼的な傾向にひと役買うことになる
  わけです。」(『カルロス・ゴーン経営を語る』)(p98)


 ・一ページだけならきちんと読んでもやろう。
  しかし、それ以上なら、秘書にそのままゴミ箱に放り込めというだけだ。
  (ウィンストン・チャーチル)(p128)


▼引用は、この本からです。

成功者に学ぶ時間術 (成美文庫)
夏川 賀央
成美堂出版
売り上げランキング: 468315
おすすめ度の平均: 3.5
5 タイトルの凡庸さと違って。
3 あまりにも多い他書の引用
2 要領が良い著者

【私の評価】★★★☆☆


■著者紹介・・・夏川 賀央(なつかわ がお)

 1968年生まれ。大手出版社など数社を経て独立。
 会社経営のかたわら、作家として活動。


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ダメな自分を救う本―人生を劇的に変えるアファメーション・テクニック

【私の評価】★★★★★(90点)


●著者は潜在意識の使い手だけあって、
 成功法則本にある手法を潜在意識の視点から
 分かりやすく説明してくれます。


●まず、気軽に今できるちょっとしたことから
 はじめることを提唱しています。
 これは、現実的なステップでしょう。


●次に、なりたい自分をイメージして、
 理想の自分を演技することを勧めています。

 これで、潜在意識が、なりたい自分になっても
 大丈夫!と理解するということです。


 ・ボクはキミに「自分を好きになりましょう」とは言いません。
  むしろボクはこう言います。
  「好きな自分になってください」と。(p156)


●人間は変化をきらうものです。
 これは、潜在意識の力とも言えるでしょう。

 だからこそ、繰り返し潜在意識に、なりたい自分を伝え、
 それが実現しても問題はないということを理解してもらう
 必要があるのです。


 ・目標を達成したらやろうと思っていることを、
  先にやってしまうのです。(p61)


●なんだか潜在意識というものが、少しわかりかけてきたような
 気がしました。

 プロの催眠療法家の技術を、1000円ちょっとで学ぶことが
 できるのは破格です。★5つとしました。


■この本で私が共感したところは次のとおりです。


 ・本当にダメな人は、自分がダメだってことになんか気づかないし、
  認めない。・・・都合の悪いことはすべて他人のせいにする。
  ダメな自分を軽蔑するその苦しみこそが、キミを真珠に変えてくれる。
  (p21)


 ・キミがなりたい自分、ダメな自分を克服した自分は、いったい、
  どんな表情で、どんな仕草で、どんなふうに立ち、どんな
  しゃべり方をするでしょう?(p96)


 ・欠点や短所は、ときとして自分の存在を護るための役割を
  していることがある。(p54)


▼引用は、この本からです。

ダメな自分を救う本―人生を劇的に変えるアファメーション・テクニック
石井 裕之
祥伝社
売り上げランキング: 1066
おすすめ度の平均: 4.5
5 この本で石井裕之さんの評価が変わりました。
5 本当にダメな自分から救われた
5 「ダメな自分」とは
5 来世の自分にも読ませたいくらいの本
3 小さな事からコツコツと!

【私の評価】★★★★★(90点)


■著者紹介・・・石井 裕之

 1963年生まれ。セラピスト。モチベーター。催眠療法家。
 有限会社オーピーアソイエイツ代表取締役。
 潜在意識を利用したコミュニケーション技術などの著書多数。


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