●この本は、著者が出版社を起業するにあたり、
投資家、メンターから学んだノウハウをまとめた一冊です。
出版社を起業した著者に、投資家のバーニーがメンターとして
事業計画から心構えまでアドバイスしていきます。
・会社には、投資してくれる人がいようがいまいが、事業計画が必要
なんです。事業計画のないビジネスは、航路のない船みたいなものだ。
目的地もなしにうろうろするばかりで、どこにも到着しない。(p18)
●投資家バーニーは20年前当時で8万ドルという大金を投資しますが、
その金額には余裕を持たせるようにアドバイスしています。
あらゆる不測の事態に対応するように各項目に15パーセント程度の
余裕を含めることで、どのようなことにも対応できるようにするためです。
・私の経験則ではね、スタートアップ期のビジネスでは、あらゆることが
予想の二倍の時間と経費がかかる。・・・資本は十分に要求することです。
想像できる限りの、あらゆる不測の事態、思いがけない経費のための
予備費にするんです。(p31)
●事業計画の実施段階においては、潜在意識の活用や、
独りで考える時間を持つことなど、心の使い方に重点を置いています。
ここのあたりは、成功哲学系ですね。
・私のできるいちばんのアドバイスは、そう、独りの時間をもつという
ことでしょう。それも、できれば毎日。毎日独りの時間をとって、
あなたの目標を再吟味し、心のなかで夢を新たにします。
計画に集中するんです。(p54)
●後半では、企業の運営についてバーニーからのアドバイスが
ありますが、そのアドバイスは日本企業的な考え方であることが、
印象的でした。
金儲けだけが目的ではなく、従業員の幸せ、地域社会への貢献が
大切ということです。
・ビジネスのオーナーは、従業員、地域社会、環境に責任を負う。(p100)
●最後に、企業運営でのバーニーからのアドバイスで注目したのは、
マクドナルドを例に引き、サービスの一貫性を強調している
ところです。
サービスの一貫性は、企業のブランド化とも関係する
重要なポイントです。
・取引するすべての人にたいして、できるかぎり一貫性を保つように
努力しなさい。最良の製品を作り、最良のサービスを提供するように
努力し、その後はあくまで一貫性を保って業務を運営してください。
これは大いなるチャレンジですよ。(p111)
●このように実際のベンチャーキャピタルが、どのように企業家をサポート
しているかがわかる良書でした。
実話ということで、あなたに強いインパクトを与えてくれると思います。
ビジネスを立ち上げようと考えている人にぜひお勧めする一冊です。
■この本で私が共感したところは次のとおりです。
・くれぐれも忘れないでほしいんだが、私はあなたに投資するのであって、
あなたの事業計画書や、あなたの会社に投資するんじゃありません。
・・・優れた人材がなかったら未来はありません。(p53)
・その方針とは、利益の三分の一をホテルに再投資する、
もう三分の一は従業員にキャッシュ・ボーナスとして支給する、
そして残る三分の一を株主に払う、というものでした。(p70)
・あなた個人の収入からも10パーセントを寄付してください。・・・
家庭からも会社からも人に分け与えることです。すると魔法が起こります。
絶対に金に不自由することがなくなるのです。(p134)
▼引用は、この本からです。
「勝者のビジョン」マーク・アレン、PHP研究所(2000/4)¥1,365
【私の評価】★★★★★(91点)
■著者紹介・・・マーク・アレン
出版社ニュー・ワールド・ライブラリー社をシャクティ・ガウェインと
ともに創業。同社社長。20年前にゼロから出発し、年商1億ドル以上
の世界的に知られる出版社にまで成長した。
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