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「社長を出せ!実録クレームとの死闘」川田 茂雄

2006/06/08公開 更新
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社長をだせ!―実録クレームとの死闘


【私の評価】★★☆☆☆(65点)


要約と感想レビュー

 川田茂雄氏の職場に「レンズの中にゴミがある」とクレームを言う若者がやってきました。大声で乱暴な口でクレームするので、担当者も対応し切れません。


 とりあえず、レンズを預かって調査することとしましたが、なんと次の週にもやってきて、二時間も大声で文句を言って帰って行きました。引き取り書に書いた名前は「みつびしお」と、怪しいことこのうえもありません。他の会社にも古いカメラを持っていって、買い取らせていることもわかりました。


 川田氏はこの若者は完全なクレーマーと判断し、準備をはじめます。まず、この顧客の情報と自分が責任を持って対応する旨を、本社の秘書室、総務部、近くのサービスセンター、お客様相談室、工場の守衛、自分の上司に連絡します。さらに、警察の安全生活指導係にも、相談しておきます。


 マイクロレコーダーを準備していると、若者が横柄な態度でやってきました。川田氏は、事務的にゴミについての調査結果、撮影に問題ないこと、社内規格上問題ないことを説明します。しかし、揚げ足を取る若者は、しつこく文句を言い続けますので、川田氏は、「あなたは「みつびしお」さんですね?」と質問します。


 「修理票にはそう書いたな」「あなたは本当に「みつびしお」さんでしょうね。・・・ 何かご自身を証明できるものをお持ちではありませんでしょうか」と反撃に転じました。・・・・クレーム対応は難しい・・・・


 クレーム対応の現場の実情が、よくわかる一冊でした。実例が3つとやや少ないものの、お客様と接する機会の多い人には必読の一冊だと思います。★2つとしました。


この本で私が共感した名言

・所長名ならいいだろうと簡単に差し出した詫び状が、あとあと暴力団からみとなったりして、今度は自分の会社の法務担当から「なんで詫び状なんか出したんだ。何やってるんだ」などと、いじめられることにもなりかねませんから注意が必要です。(p120)


・回答の作成に当たっては、いかに有能な担当者でも任せっきりは危険です。また、担当者とその上司二人だけのチェック体制というのもまちがいのもとです。・・・ここは、複数の専門スタッフを参加させてチェックすることが重要です。(p216)


・撮影会やインターネットのオフ会などにも積極的に参加して生の声を拾い上げていく努力をしないと、単に、調査専門会社のアンケートだけに頼っていたのでは真実はなかなかつかみ得ないのです(p183)


▼引用は、この本からです。
社長をだせ!―実録クレームとの死闘


【私の評価】★★☆☆☆(65点)


目次

第1章 私が噛みつかれた"トンデモない奴ら"
第2章 すべて実例!こんなクレーマーには、この処方箋
第3章 クレームは世につれ
終章 クレームとは、なんなのだろう?


著者経歴

 川田 茂雄・・・1945年生まれ。高校卒業後、カメラメーカーに入社。製造部門、消費者相談室、サービスセンター所長を努め、数多くのクレームを解決。2002年に退社し、「クレーム処理研究会」を主催。企業への指導、講演活動を行っている。


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