「台湾人と日本精神」蔡 焜燦、小学館

台湾人と日本精神(リップンチェンシン)―日本人よ胸をはりなさい
蔡 焜燦
小学館 (2001/08)
売り上げランキング: 3,249
おすすめ度の平均: 4.78
5 かつて日本はこんなにも美しかったのか。
5 この本を読み終えて…
5 日台関係の歴史の基礎となるべき本
【私の評価】 ★★★★★:絶対お薦めです!家宝となるでしょう(91点)


■著者紹介・・・蔡 焜燦

 1927年台湾生まれ。台中州立彰化商業学校卒業。
 45年岐阜陸軍整備学校奈良教育隊入校。
 終戦後、台湾で体育教師となるが、後に起業。
 現在、半導体デザイン会社「偉詮電子」会長。


●私はこの本を読んで、ドラえもんをイメージしました。

 のび太は、スネ夫とジャイアンにいじめられます。
 「50年前、お前のおじいさんと親父に、家族がいじめられたんだ
  謝れ!金よこせ!謝り方がなってない!」

 そこにドラえもんがやってきて、のび太に言うのです。

 「確かに50年前、のび太の家族は、ジャイアンの家を所有していた。
  そして確かにジャイアンの家族を差別したところはあった。
  でも、お金を使って、家を修理したり、奨学金を出して良いこともしたんだよ。
  他の家では、そこに住む人からお金を取れるだけ取る所有者もいたんだ」

 それまで、そんなことを言われたことのなかったのび太は号泣するのです・・・


●著者は、台湾で日本の教育を受け、日本人として戦争を戦った
 世代です。

 著者によれば、確かに日本人と現地人の差別はあったようです。


●しかし、それ以上に、他の欧米諸国とは違い、搾取する対象としてではなく、
 あくまでも日本国の一部と考え、日本と同じレベルまで引き揚げるため多くの
 投資を行ったのは事実のようです。

 ・台湾の上下水道はこの時代に整備され、その結果、世界有数の
  伝染病根源地だった台湾から、マラリア、ペストをはじめ、
  あらゆる伝染病が消えていった。(p58)


●日本が引き揚げてからの台湾には、
 中華民国政府がやってきましたが、
 その人間性の低さにはひどいものがありました。

 ・中華民国政府による台湾統治が全島にゆき届きはじめ、それと
  同時に役人や警察がその権力を傘に威張り散らし、日本統治時代
  には考えられなかった不正がはびこり、賄賂が横行しはじめて
  いた。(p152)


●著者は、体育教師であったこともあり、
 賄賂により成績も、進級もどうにでもなる中国人の思考に
 ガマンがならなかったようです。

 ・中国の教育というのは“商売”でしかなかった。彼らは、
  生徒を進級させるにも、よい成績を取らせるためにも、あらゆる
  場面で父兄に賄賂を要求し、教育など二の次だったのである。
  “雲泥の差”とはまさしくこのことをいうのだろう。(p83)


●さらには、虐殺も発生しており、中国人の支配する国家では、
 そのようなことが普通に起こることに私は恐怖を覚えました。

 ・蒋介石はためらわなかった。彼は、「格殺無論(皆殺しだ)・・・と
  返電した。・・・陳儀は「清郷工作」を断行する。・・・意志、弁護士、
  学者、教師などの知識層が無実のまま次々と逮捕され、そして裁判もなく
  虫けらのように処刑されていったのである。(p178)


●台湾においても中華民国政府は反日教育を行っていましたが、
 著者のように「それは間違っている」と主張してくれる人が
 いるからこそ、台湾では親日家が多いのでしょう。

 ・私は、台湾にやってくる日本人に説く。
  「自分の国を愛しなさい」と。
  自分の国をも愛せない人が、どうして他人や他の国の人々を
  愛せるだろうか。(p261)


●今、ジャイアンは、ドラえもんの家は自分のものであると
 主張しています。

 また、「反国家分裂法」という武力で、
 ドラえもんの家を奪うことのできる法律も作りました。

 台湾の次は日本か・・・、と恐ろしく思うのは私だけでしょうか。


■この本で私が共感したところは次のとおりです。


 ・日本統治時代の輝かしい業績でも、とりわけ私が評価したいのは
  「教育」である。(p80)


 ・台湾では、いまでも「日本精神」=リップンチェンシンという
  言葉が、「勤勉で正直で約束を守る」という褒め言葉として
  使われている。まさしくそれは日本統治時代の教育の成果である。
  (p86)


 ・現代の日本人は、日本がかつて植民地で皇民化教育を行っていた
  ことを非難するが、それは、「内地でやっていた教育を、同じ
  日本領土である台湾でもやっていた」だけのことだと私は納得
  している。(p93)


 ・中国人は、なにをするにも現金を要求し、現金を差し出さなければ
  動こうとはしない。これを日本人と中国人の国民性の違いと片付ける
  にはあまりに大きな格差である。否、これこそが、「近代国家」と
  「前近代国家」の違いだったのだろう。(p165)


 ・人々は、「犬(日本人)が去って豚(中国人)来たり」と吐いた。
  犬はうるさいが守ってくれる、しかし豚は働かずにただむさぼる
  だけだという喩えだ(p167)


台湾人と日本精神(リップンチェンシン)―日本人よ胸をはりなさい
」蔡 焜燦、小学館(2001/9)¥650
【私の評価】 ★★★★★:絶対お薦めです!家宝となるでしょう(91点)


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