アルク (2005/10/18)

中国の若きエリートたちの素顔
中国だけでなく、海外留学を考えている全ての人にお勧めの本
中国人とこれだけ本気で議論した人は少ないと思う。(私の評価:★★★☆☆:社会人として読むべき一冊です)
●著者紹介・・・岡本 聡子
1976年生まれ。大学卒業後、外資戦略系コンサルティング会社に
4年勤務後、上海の中欧国際工商学院(CEIBS)にMBA留学。
●どんな国でもそうでしょうが、その国を理解するためには、
その国に住んでみて、その国の人と話してみるということが
大切だと思います。
●そういう意味で、中国のエリートと1年半の間、共に学び、
暮らした著者の経験は貴重でしょう。
●まず、驚くのは、中国共産党の反日教育が徹底している
ということです。(江沢民時代のなごりのようですが・・・)
・彼は、自分の言葉で主張を書いて、メーリングリストに流したのだ。
「過去を忘れてはいけない、旧日本軍はこんなにひどいことをした
ではないか、図書館にあるこの本を皆読むべきだ、走れ愛国者たち
よ!」(p60)
●60年前の戦争を強調し、謝罪もしない、靖国参拝で軍国主義に
向かっている日本という歪曲した情報を国民に浸透させています。
多くの植民地支配を行った国々のなかで、日本だけを批判する
不自然さに気付かせないのもさすがです。
・日本が成功したことは分かっている。しかし、「戦争ではひどかった
じゃないか。はっきり謝罪もしないし、今だって靖国神社に参拝して
いるじゃないか」と言いたい気持ちが、びしびしと伝わってくる。
(p75)
●中国共産党国家主席は、「日本は歴史を鑑として行動で示めせ。」と
発言していましたが、私もまったく同感です。
日本は、60年前の戦争を反省し、60年間一切国家間の紛争を
おこしていません。
それに対し、中国共産党が数多くの国家間の紛争、侵略、弾圧を
行ってきたという事実は、何を示しているのでしょうか。
・反日デモ直後の上海で・・・
私「日本政府は中国政府のメンツをまったく考えてないよね」
ギルバート(上海人)「メンツねえ・・・(力なく笑う)」
(p201)
●やはり、実際に中国で生活し、批判にさらされれば、著者のように、
「まったくそのとおり、遺憾なことです。それでも、未来のために
一緒にやっていきましょう・・・」という対応になってしまうでしょう。
●「過去60年の歴史を鑑として行動で示めせ」と対等の立場でモノが
言えるように、もっと歴史を学んでいきたいと思わせてくれた
一冊ということで、★3つとしました。
■この本で私が共感したところは次のとおりです。
・(Eメールで)ワトソン(遼寧省出身同級生)
「君には素直に言うけど、僕たち同級生のほとんどは日本が嫌いだ。
でも、君たちは好きだよ。^u^」(p59)
・「私はメキシコ人だけど、スペインに制服されたことをいまさら
怨んでいないわ。中国人は国際化に乗り遅れている」と言って、
「それは違う!中国人に失礼だ!」と中国人に攻撃される場合も
あった。(p88)
・私も、そしておそらく多くの中国人同級生も考えていることだが、
「中国と台湾は多分、ひとつにはならない。お互いプレッシャーを
かけ合いながら、このバランスを保ち続けるのがそれぞれの
ビジネス発展には一番良いと、中国政府はわかっている」。(p117)
「上海のMBAで出会った中国の若きエリートたちの素顔」岡本 聡子、アルク
(2005/10)¥1,680(私の評価:★★★☆☆:社会人として読むべき一冊です)
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