
(私の評価:★★★☆☆:社会人として読むべき一冊です)75点
●私は中国の西、カザフスタンに駐在していることもあり、カザフスタン人
同様、中国について興味を持っています。
●中国を知るために、最も効率的なのは自分で中国に足を延ばすことでしょう
が、それができないのであれば、本でも読むしかありません。
・本にサインをして人に贈る時に、「中国の過去を知りたかったら西安へ、
未来を知りたかったら上海へ、官僚制度の効率の悪さを知りたかったら
北京へ」と書いてさしあげることにしている。(p82)
●そうした本による情報のなかでも、私が信頼するのは、現地で実際に商売を
している人のものです。そういう意味で、中国を飛び回る邱 永漢さんの中国
を見る目は第一級のものでしょう。
●中国を過大視するわけでも、過小評価するわけでもなく、あそこに行ったら
こうでした。これをしてみたら、こんな目に合いました。こんなことをやって
いる人がいますと、具体的です。
・ご馳走か、お金で片づかないことはほとんどない。・・・中国の悪弊だと
言えば確かにその通りだが、袖の下がきくおかげで世の中がうまくおさま
っている面もあるのである。(p90)
●中国に行く前に、邱 永漢さんの中国本を一式読んでしまうのがお勧めです。
中国を知るための良書ということで、★3つとしました。
■この本で私が共感したところは次のとおりです。
・中国政府は世界中で最も金持ちの政府の一つであろう。あの広大な土地が
すべて政府のもの・・・私たち外国からの進出企業は、上海や北京でビル
を建てる場合でも、政府の土地を借りて・・・何百万ドルという代金を
現実に支払っているのだから(p161)
・私はどこに行っても、先ず頭に浮かべるのはその土地の食べ物のことで
ある。料理が美味しければ、文化水準の高い国だと思っている(p24)
・中国人は・・・、明らかに損になる商談でもその場ですぐに断らずに、一応
引き受けてそれから何とか損にならない方法はないかと思案する。その場で
断ってしまったら、折角つないだ関係が途切れてしまうことをおそれるから
である。・・・日本から冷凍海老の注文を受けた。どう考えても逆ザヤに
なる・・・冷凍するにあたって、・・・氷の量をふやしたのである。(p59)
光文社
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近くてまだ遠い隣人
「公平かつ冷静な中国人理解」の決定版(私の評価:★★★☆☆:社会人として読むべき一冊です)75点
●著者紹介・・・邱 永漢(一日一冊の殿堂入り作家・実業家)
1924年生まれ。東京大学経済学部卒業。台湾より香港へ亡命し、
直木賞受賞作家となる。その後、株の神様、お金の神様といわれながら、
事業活動を行い、現在も年間120回飛行機に乗って、東京、台北、上海
を飛び回る。著作は約400冊にのぼる。
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