●私たちが生活していくうえで、リスクを減らす、保険をかけるという
ことは非常に大事なことだと思います。
任意保険をかけているから安心して自動車を運転できるのですし、また
シートベルトは事故による負傷の可能性を下げることができるのです。
任意保険に入っていない自動車は、無責任極まりないと思います。
そういう意味で国の軍事力を考えてみると、適正な軍事力を持つという
ことは、国家の保険であり、責任であるともいえるでしょう。
・「非武装の金持ちは、貧乏な兵士の餌食」(マキャベリ)となることは
火を見るより明らかであり、それは世界に戦争の種を蒔くという罪を
行うことになる。それが世界の常識である。(p159)
●したがって、国を運営する人は、常に強力な軍事力を維持することは
当然の義務であり、それはとりもなおさず国際社会の一員としての責任を
果たすことであるという信念を持たなければならないと思います。
・代案を言えば、スイスやスウェーデンのように「他国から畏敬される
軍事力を保持」すると胸を張って主張できる国家にしたい。(p37)
●ただ、防衛について日本の現実を直視すれば心配な面もあり、個人的
には万一のとき家族で国外に脱出できるように円とドルの現金および金貨
を保管するとともに、国外でも家計を維持できるように外国語の勉強に力
を入れています。
そのように個人的防衛策を考えながらも、同時にこの国の軍事力を強力なもの
にする努力を諦めてはならないと思うのです。
・安全保障とは、少なくとも不法な間接的軍事力行使に対しても直接
的な軍事力の行使に対しても"直接立ち向かって国を守る"ことで
ある。・・・独立国家として他国の不当な意思の押しつけに対して
「言い分(自由な意思決定権)」を守ることなのだ。(p45)
●国民一人ひとりが、熱意を込めて、根気よく努力を続けていくならば、
この国を弱体化させ、不当な要求を行い、誹謗中傷する国はなくなって
いくと思います。
自衛隊で働く人々に感謝しながら、日本の防衛を考える良書として
星3つとしました。
■この本で私が共感したところは次のとおりです。
・(1998)年11月26日には、宮中晩餐会において日中平和友好
条約締結二十周年記念に国賓として招かれた中国の国家主席江沢民が
国際儀礼上、非礼極まる異例の態度で「歴史認識を忘れるな!」という
スピーチを行って帰国した。・・・偶然にも11月26日は、米国が
57年前の1941年に、実質的に戦線布告と同義の最後通牒「ハル・
ノート」を日本に突きつけたのと同じ日である。(p30)
・中国の核ミサイルは、1998年、クリントン大統領の要求によって
米国に対しては照準を外したが、少なくとも日本とインドを狙っている
のは間違いない。(p108)
・古代アテネの人々は「戦争ほど儲からない事業はない。しかし、軍事力
がなければ、もっと儲からない」(軍事力の背景がないとき、イオニア
ではペルシャの圧力によって公平・公正なビジネスができなかった)と
名言を残している。(p61)
・侵攻部隊を撃破すれば、間髪を入れず侵攻基地を長期にわたり使用できない
ようにすることだ。だから強力な陸上戦力を送って侵攻基地を襲撃して二度
と使用できないように徹底的に破壊しなければならない。(p212)
・常識的に言えば、日本の防衛には航空戦力の充実を優先するのが当然である。
(p230)
・外交が緊張緩和に努力しているとき、軍隊が戦争準備を開始すれば、外交努力
を破壊すると非難する人々がいる。しかし、歴史は外交による緊張緩和努力と
軍隊の戦争準備を並行して実施する方が平和を回復する可能性が高いことを
示している。(p263)
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重いよね...かなり。(評価:★★★☆☆)
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