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「わが師としての松下幸之助」高橋荒太郎

2005/05/05公開 更新
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わが師としての松下幸之助


【私の評価】★★★☆☆(76点)


要約と感想レビュー

 大きくなった会社には、目立たないがトップを補佐する大番頭がいます。トヨタには磯村巌、ホンダには藤沢武夫、そして松下電器には高橋荒太郎がいました。


 特に著者の高橋荒太郎氏は松下幸之助からその手腕を評価され、松下電器の経営トップとなっています。


・松下幸之助は社員を君づけで呼んでいた。しかし、ただ一人、高橋荒太郎さんにはさんづけであった。(p219)


 ただひたすら松下の基本方針に従って経営するということを貫いた人ですが、実際の経営において、それは非常に難しかったはずです。太平洋戦争を経ていますので、会社存続の危機に陥る会社もあったでしょう。


 物資が入手できないこともあれば、商品が売れないこともある。多くの社員を養っていく大企業として、松下電器が生き残っているのは、経営者の手腕ということだと思います。


・世間ではヤミ物資に流れるような売り方をしていたところもあっただろうが、松下電器は、そうしたヤミ行為を社員に認めるようなことは絶対にとらなかった(p80)


 会社のビジョンは形だけで、実際の活動とが乖離している会社が多いなかで、素直な心で基本方針に従って物事を判断するという生き方もあるのだなと考えさせられる一冊でした。


この本で私が共感した名言

・私が海外事業でも利益が上がらないことに対してやかましくいうのは、相手国に正しく貢献できるような経営をやっていれば、必ず利益は上げられると確信しているからである。利益を上げられないということは、逆に言えば、相手国に対して何も貢献していないということである。(p116)


・材料の相場も知らずに、仕入れたものに対して、ただ代金を支払っているというのでは、ほんとうの経理の仕事をしているとはいえない。材料がどう動き、どう生産され、それがコストにどう影響するかまで、しっかり把握するのが経営経理である。(p186)


わが師としての松下幸之助
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【私の評価】★★★☆☆(76点)



目次

第1章 経営姿勢のよりどころ
第2章 必ず成功すると考えること
第3章 成果は社会が決めてくれる
第4章 人を育て、人をつくる
第5章 人事の基本―経営方針の徹底・理解


著者経歴

 高橋荒太郎(たかはし こうたろう)・・・元・松下電器産業会長。明治36(1903)年生まれ。昭和18年取締役、昭和24年専務を経て、昭和36年副社長。昭和48年松下氏の後を継いで会長に就任。昭和48年松下氏の後を継いで会長に就任。昭和52年特別顧問に退くまで実務面で松下を支え、「松下の大番頭」と呼ばれた。


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