「ボロボロになった覇権国家」北野 幸伯

ボロボロになった覇権国家(アメリカ)

(評価:★★★★★)93点


●これだけ歴史の本や小説を読む私でも、学校での歴史の授業は嫌い
 でした。

 ・アメリカは、理由があるから戦争をするのではない。
  戦争をしたいから理由を探すのである。(p31)


●それは、歴史の授業といっても、単に過去にあったことを暗記し、
 年号を暗記するだけだったからです。

 ・第二次大戦前、日本はアメリカの計画どおり、徐々に追い詰められ、
  包囲され、先制攻撃を行うように誘導されていきました。(p215)


●そのような授業を受けるくらいなら司馬 遼太郎の文庫本を読んでいた
 ほうが、ずっと楽しく、興味深く歴史を考えることができたのです。

 ・国が自滅したり、衰退したりする主な理由は、「経済が破綻すること」
  なのです。もっと具体的に言うと、「財政が破綻する」。(p52)


●「歴史」は重要な知識ですが、それをどうとらえるのか、ということは
 それ以上に重要です。

 ・この国がなんとか回っているのは、ドルが基軸通貨だから。他の通貨
  が基軸通貨になると、アメリカは間違いなく滅んでしまいます。
  (p41)


●それは「現状」をどう認識するのか、ということでもあります。

 ・日本は「独立国家」ではない。日本は「アメリカ幕府の天領」
  なのです。(p213)


●卒業生の半分は外交官、半分はKGBというロシア外務省付属モスクワ
 国際関係大学を卒業し、カルムイキヤ自治共和国大統領顧問になった
 著者の国際関係の見方には一見の価値があります。

 ・一方的な見方をしてはいけない。真実は立場によって異なるから、多角
  的な見方をするようにしなさい(プーチン大統領のブレーン)(p16)


●本のレベルとしては、メルマガ『ロシア政治経済ジャーナル』の2倍
 面白いと思えばいいと思いますので、買うことを考えた人はメルマガの
 バックナンバーを参照してみてください。


■この本で私が共感したところは次のとおりです。


 ・日本はアメリカにとって、とても大切な国です。経済面では、日本
  からの資金が止まれば、アメリカ経済は明日にでも崩壊する。・・・
  ですから、アメリカのいうことに100%反対したり100%聞いた
  りする必要はないということです。(p248)


 ・アメリカ政府は、意図的に、アメリカ本土が攻撃される代わりに日本
  が攻撃されるように、軍を再編成している。(p254)


ボロボロになった覇権国家(アメリカ)
北野 幸伯
風雲舎 (2005/01)
おすすめ度の平均: 4.43
5 国際情勢に疎い私でもよく分かった本
5 国民が待ち望んでいた本
5 とても面白い

(評価:★★★★★)93点


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