(評価:★★★★★:絶対お薦めです!家宝となるでしょう。)92点
●もし、毎日1000万円もらえるとしたら、あなたはどうするでしょうか。
逆に、あなたの1000万円の別荘が毎日1軒づつ燃えていくとしたら?
これは極端な例かもしれませんが、仕事ではよくある話です。もし、あなた
の進めるプロジェクトが1日遅れるたびに1000万円の損失が発生すると
いうことは十分にありえるはずです。逆に、1日短縮できれば・・・。
・意外かもしれないが。プロジェクトに関わっている人はたいてい、プロ
ジェクトの完成が遅れることによって毎月どれだけの損失が出るのか、
はっきりとは認識していない。(p269)
●この1680円の本は数億円の利益を生み出すかもしれないものでした。私は
運命を感じました。この本を読むために、一日一冊読んできたのではない
かと。
大きなプロジェクトは、たくさんの小さなプロジェクトの集合体です。
そして、それぞれの小さなプロジェクトは、絶対遅れないような納期を
設定しているはずです。
・みんな、万が一に備えて余裕を持った見積もりを立てているようだ。
(p74)
●みんな余裕を持っている。これは、いままでみんな分っていたはずなのに、
なにも対策をとってきていないことでした。ところが、それを大きく変える
方法があったのです。
・実務面では主に三つあったと思う。ひとつ目、各ステップのリードタイム
の見積もり時間を半分に削った。二つ目、各ステップの期限設定を廃止し
た。そして三つ目、予想完了日を頻繁に報告させた(p263)
・セーフティーはすべて、クリティカルパスの最後に置きます。(p237)
●つまり、クリティカルとなっている小さなプロジェクトの持っている余裕
を集めて、最後に置くということです。各プロジェクトは余裕を持った
工程ではなく、ベストの工程を目指して作業しますが、遅れても怒られない
のがポイントです。
・たいていの人は、どう自分が評価されるかに従って行動する(p165)
●結果して、スケジュールは常に変化して、最後に置いた余裕が増えたり、
減ったりすることになります。責任者は最後の余裕の増減を把握していれば
いいということになります。
しかし、他の会社にアウトソースしている部分の「余裕」を集めること
が難しいと考える人もいるでしょう。
・ひとつの方法として、早く完成すればボーナスを支払って、逆に遅れた
場合はペナルティを課すというのがあると思う(p310)
●これは原子力発電所の定修でデータの偽造をしていたのが発覚したとき、
定修を短縮した業者にインセンティブを与えていたことが、不正の原因
になったのではないかと批判されていたものと同じ考え方ですね。
このインセンティブには、不正を助長する心理的影響があったのでしょう
が、最終的には判断する人間の問題だと思います。これは強盗がいるのは、
お金という仕組みが悪いのではなく、強盗をする人が悪いということと
同じです。
●最後に、実際の現場では、リソース(人や物)が競合(重複)して作業
が進まない場合がありますので、その部分はリソースが無駄なく使われる
ように計画する必要があります。
具体的には、大型クレーンが1台しかない工場では、このクレーンが競合
しますので、このクレーンを常に動かすように計画することが大切になり
ます。
・リソースの競合をすべて取り払うことができたら、・・・そうしたら
クリティカルチェーンが見えてきます。(p342)
■この本で私が共感したところは次のとおりです。
・すべてを優先しなければいけないということは、言い換えれば、どれも
優先しないということと同じだ(p107)
ダイヤモンド社
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トヨタ生産方式の発展系をプロジェクト管理に適用するとこうなる?
小説形式だが、十分に現実的。逆に実務経験が無い人には理解が難しいほど。
理論だけでなく、十分に現実を踏まえているところが共感を呼びます
人間心理をふまえたプロジェクト管理
PM必読(評価:★★★★★:絶対お薦めです!家宝となるでしょう。)92点
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