人生を変えるほど感動する本を紹介するサイトです
本ナビ > 書評一覧 >

「運を育てる―肝心なのは負けたあと」米長邦雄

2004/02/02公開 更新
本のソムリエ
本のソムリエ メルマガ登録[PR]

運を育てる―肝心なのは負けたあと (ノン・ポシェット)


【私の評価】★★★☆☆(78点)


要約と感想レビュー

 「勝利の女神」に嫌われないためには、消化試合でも全力を尽くす、正義を主張せず素直になる、お墓参りをする、仏壇に手を合わせるといいんだよと米長名人は言います。そうすると「運気」が上がるんだと。それを聞いた人は、「へー、そうですか。じゃあ、やってみようかな」と思うでしょう。


 もし、単純に消化試合でも全力を尽くすのが筋だ、とか、そんなに正義感ぶってもしょうがないよ、と言われたら言われた人はどう思うでしょうか。上から目線の言い方だと、逆に反抗して、言う通りにやらないかもしれません。


 つまり、なんでも、相手にとって良いことや、得になることに結び付けてしまえばいいのです。斎藤一人さんも、この技術をうまく使っています。例えば、首に免疫力を高めるツボがあって「そうだね、わかるよ」と首を縦に振ると、免疫力が上がるんですよ、と言ってみるのです。うまいですね。この本を読むと、このように人を説得して動かす秘訣がわかるのです。


 この技術を悪い方に使うと、「これを買わないと不幸になりますよ」と言うこともできるのです。でも、そうした使い方をすれば相手を不運にしますし、同じようにあなたの「運気」はきっと下がっていってしまうでしょう。良い技術は、良い目的のために使わなくてはならないのです。


この本で私が共感した名言

・目の前の仕事を社長になったつもりでこなしていくと、いずれ社長になれます


・不平をこぼす人間に与えられるものは、一般に憐れみよりもむしろ軽蔑である(サミュエル・ジョンソン)


・将棋界では、「師匠の恩は弟子に返す。先輩の恩は後輩に返す」ことになっている。


運を育てる―肝心なのは負けたあと (ノン・ポシェット)
米長 邦雄
祥伝社
売り上げランキング: 16,465


【私の評価】★★★☆☆(78点)


目次

第1章 生涯の女運を賭けた勝負―勝利の女神の判断基準とは何か
第2章 眼前の一局に生きる―森下八段の「明日はない」という戦い方
第3章 「惜福」で生きる―人生の勝者になるための哲学
第4章 馬鹿になれるか―知識や記憶は「捨ててこそ」役に立つ
第5章 トップの気概とは何か―プライドと謙虚さを両立させる人生
第6章 女神の好きな国・嫌いな国―自分こそ「正義」だと思うことの過ち
第7章 奇跡の起こし方―ラストチャンスを生かした男の方法論
第8章 薹が立って咲く―運気を養うために何をするか
第9章 七度目の名人戦―肝心なのは負けたあと
第10章 仰げば尊し―師匠・佐瀬勇次との37年



著者経歴

 米長 邦雄(よねなが くにお)・・・1943年(昭和18年)-2012年(平成24年)。将棋棋士。13歳で佐瀬八段に入門。30歳で棋聖獲得。その後、棋王、王位、王将、十段、名人を獲得。永世棋聖。タイトル獲得数19期は歴代6位。永世棋聖の称号を保持し、引退前から名乗る。佐瀬勇次名誉九段門下。趣味は囲碁で囲碁八段(2003年(平成15年)12月、引退。日本将棋連盟会長(2005年(平成17年)-2012年(平成24年))。


読んでいただきありがとうございました!

この記事が参考になった方は、クリックをお願いいたします。
↓ ↓ ↓ 
人気ブログランキングに投票する
人気ブログランキングへblogrankings.png


メルマガ「1分間書評!『一日一冊:人生の智恵』」
42,000名が読んでいる定番書評メルマガです。購読して読書好きになった人が続出中。
>>バックナンバー
もちろん登録は無料!!
        配信には『まぐまぐ』を使用しております。


お気に入りに追加
本のソムリエ公式サイト発行者の日記

<< 前の記事 | 次の記事 >>

この記事が気に入ったらいいね!

この記事が気に入ったらシェアをお願いします

この著者の本


コメントする


同じカテゴリーの書籍: