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「カラクテール―当世風俗誌」ジャン・ド・ラ・ブリュイエール

2002/10/02公開 更新
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カラクテール―当世風俗誌 (上) (岩波文庫)


【私の評価】★★☆☆☆(65点)


要約と感想レビュー

高い地位は,偉い人をいよいよ偉くし,小人物をますます小さくする。


●偉くなると、怒ってくれる人もいなくなり、
 人は傲慢になりがちです。


 だからこそ偉くなるとその人の本質が
 表に出てくることになるのでしょう。


 大きい人はますます大きくなり
 小さい人はますます小さくなる。
 自分が小人物でないことを祈りましょう。


■この本を読むと、今も昔も人間とは
 変わらないものだと思います。


 テレビやスマホを持っているだけで、
 人間の本質とはたいして変わらない。


 文句を言っても人は変わらないのだから、
 その現実に対処しなければならない
 ということなのでしょう。


この本で私が共感した名言

・新聞人の最も華々しい所は政治に関する空疎な評論である(上p51)


・才智ある人はさして稀ではないが、それよりも稀なのは、自分の才智を用いえている人々、また、他人の才智にその力を発揮させ、それを何かの用に立てている人々である(上p79)


・女たちは履物から冠りものまでの間で判断せねばならない。お魚の大きな尾と頭とを除いてはかるのとどうやら同じように(上p105)


・人間は恋愛によって始め、野心によって終える。だから往々にして、死ぬ時でなければ静かな気分になることはない(上p106)


・よく語るだけの才智を持たず、黙して言わざるだけの判断も持たないことこそ、大いなる悲惨である。それこそあらゆる不作法の根源である(上p183)


・貧乏な人たちが憤っているのは、何もないからであり、誰一人助けてくれる者もないからだと。しかし、本当に金持ちもまた怒っているとすれば、それは極小さな事柄が意のごとくならないから、誰か一人が彼に逆らおうとするからである(上p240)


・幾千の人々が賭博で破産する。しかも平気で、どうも賭け事はせずにいられないと言う・・・莫大な損失の危機をおかして見ようというのは余りにも子供じみた事柄である(上p252)


▼引用は下記の書籍からです。
カラクテール―当世風俗誌 (上) (岩波文庫)
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【私の評価】★★☆☆☆(65点)


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